病態について知ることは、管理栄養士に求められています。具体的には、生活習慣病の対象者に栄養指導する場合、生活習慣病が発症する原因について幅広い分野に目を向ける必要があります。近年、横断研究の結果、糖尿病の患者の睡眠状態が悪いこと、縦断研究の結果、睡眠状態が悪いと肥満や糖尿病に罹患しやすいことが明らかになってきました。一方、喫煙は循環器疾患、呼吸器疾患、2型糖尿病、歯周病など、多くの病気と関係しており、飲酒も肝障害、膵炎、脂質異常症、高尿酸血症、高血圧症と関係しています。更に、寝られない場合、寝酒をする人が多いが、寝酒はレム睡眠を増やさないため良い睡眠状態にはならない、また喫煙者は喫煙しない人と比べて入眠潜時が長くなり、徐波睡眠が減ることが示されています。
と、言うことで今回は、第71回日本栄養改善学会学術総会（大阪）で自由集会を開催させていただきました。会場にお見えになった先生方、ご参加いただき有難うございました。我々は、管理栄養士として生活習慣病発症に関わっている「睡眠」「喫煙」「飲酒」について概説し、相互にディスカッションを通して理解を深める場を今後も提供したいと思っています。
今回一緒に企画していただいた、京都女子大学・宮脇先生、博士課程の三好さん、相模女子大学・水上先生、お疲れさまでした。今後も宜しくお願いします。そして、この輪を広げていきますので、賛同される管理栄養士の先生は、是非ご一報ください。
（仙台白百合女子大学・大久保 t‐ohkubo@sendai-shirayuri.ac.jp）
自由集会後にて
記事：大久保 剛
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